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DVD版(発売:真樹プロダクション/販売:JAPANIMATION) |
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●INTRODUCTION
太平洋戦争で夫を亡くした沖井さくら(秋吉久美子)は、苦労して息子を育て、やがて従弟の中田健造(役所広司)と再婚する。だが健造には結婚前から交際を続けていた愛人・洋子(武田久美子)がいた。
従弟だったら子供を作らずに愛情ある家庭が築けると考えたさくらと、愛人関係を続けたまま、さくらとも愛のある結婚生活ができると考えた健造は、それぞれの心理を明らかにしないまま暮らし始めた。 新婚早々さくらは結核で倒れるが、それをきっかけに洋子が二人の新婚家庭に闖入してくる。洋子はそのまま夫婦の間に割り込み、奇妙な共同生活が始まった。耐え切れなくなったさくらは、健造の弟で言語障害をもつ勇造(倉崎青児)と、洋子の結婚を健造に持ちかけたが、健造は彼らの結婚後も洋子との関係を続けた。 しかし、やがて洋子に勇造の子供が生まれると、ようやく二人の愛人関係は終わりを迎えた。だが、健造は相変わらず妻に指一本触れようとしないまま、17年の歳月が過ぎていく…。 そんな時、健造の心の拠りどころだった母・よしの(河内桃子)が死ぬ。自暴自棄になった健造はさくらへの愛に目覚めながらも、自らの死を選んだ。そして昭和が終わり、さくらの母も亡くなった今、さくらは改めて夫・健造のことや自分の生きてきた人生を振り返るのだった。
「昭和」という時代に翻弄されながら、自分の愛の姿を追い求め、各々の信ずるまま生きようとする男と女。夫婦の姿を通して、女であること、男であるがゆえの、哀しいまでの心のすれ違いを鋭く描く佳品だ。 監督は『冷血』の渡辺護。原作は田中うめの。脚本は『出張』の沖島勲と『冷血』の佐伯俊道。主演は秋吉久美子(『ひとひらの雪』『妹』)と役所広司(『失楽園』『油断大敵』)。太宰治「グッド・バイ」を彷彿させる役所の自堕落ぶりや、その愛人役・武田久美子(『目を閉じて抱いて』)の体当たり熱演が話題になった。 ■渡辺護の近作『紅蓮華』は何をおいても世界に紹介すべき最優先の一本なのだ。あたかもサイレント期から映画を撮り続けてきたかのような血肉化した映画言語の体現者。マキノ、伊藤、衣笠ら活動大写真の系譜に連なる最後の巨匠が現代に存在していることに世界は必ず驚くであろう。(高橋洋氏評) ■役所広司がまるで生で見る太宰治のようだ、と公開当時、友人は興奮して言った。その通り。この映画は、古井由吉の文体で描かれた無頼派の戦後史である。吉田喜重の『秋津温泉』と並ぶ戦後の日本を描いた傑作だ。(井川耕一郎氏評) <PLANET+1「渡辺護監督回顧上映会」チラシより>
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