(c) 鎌田敏夫/タキコーポレーション
▼Elle Company OFFICIAL HOMEPAGEへ
今井雅之のエル・カンパニー公式サイト
▼m-meg.comへ
森崎めぐみのオフィシャル・サイト
|
●INTRODUCTION
弾正雅之(今井雅之)は元々童話作家志望の純情青年だったが、穴埋めのため無理に書かされたバイオレンス小説が大ヒットし、今や売り上げベスト3入りする人気作家となっていた。彼のバイオレンス作品は、友人や妻・康子(喜多嶋舞)でさえ「書いているものと本人の実像とが違いすぎる!」というほど、過激な内容でファンを獲得していた。 ある日、弾正の留守中にかかってきた電話に康子が出ると、電話の主は「安倍智子」と名乗り、康子が弾正の妻だと確認するや、「私、弾正先生にレイプされたんです…」と訴え始めた。康子は直接安倍智子(森崎めぐみ)と会い、根拠も証拠もない話を聞かされ逆に安心する。「自分の経験が小説に書かれている」と妄想する熱狂的ファンにありがちな心理なのだろうと。だが智子は、小説同様に起きる連続レイプ事件の犯人は弾正だとさえ主張するのだった。 康子に取り合ってもらえない智子は、レイプされた様子の写真を自分で撮影、弾正のあとを尾けて彼の鞄に写真を忍び込ませた。そして、再び康子に電話で、証拠の写真がある筈だと告げる。写真を見た康子は、全てが自作自演だと喝破、追い討ちをかけるように連続レイプ犯が逮捕されたことを告げ、智子の嫌がらせに終止符を打とうとした。 たしかにレイプ犯は逮捕され、犯人の自白により智子の元にも刑事が訪れた。絶望した智子は恨みの一念で、あるシナリオを実行に移す。次回作のネタに行き詰まっていた弾正に智子は接近し、レイプ体験を告白すると言って彼を誘惑、そして、まるでレイプもどきの肉体関係を結んでそれをビデオに収めた。弾正はそれを小説化していく――。 智子はまたも康子に電話し、まだ発表されてない小説でのレイプ内容を次々と披露し、今度こそ自分は弾正に犯されたのだと勝ち誇った。取材をしたのだという康子の反論に対し、智子は例の“決定的証拠”のビデオを送りつけてきた。遂に精神に異常をきたしてしまう康子。 何がここまで智子の妄想をエスカレートさせてしまったのか? ようやく弾正は事の次第を思い知らされた。智子は、かつて弾正のマンションの向かいの住人だった。そこでのレイプ事件を弾正に目撃され小説に描かれていたのだ。許しを請う弾正を、智子は逆にレイプする。だが、そんな彼女も弾正を殺すことはできなかった…。
『男女7人夏物語』など多数のテレビドラマのヒット作を手掛けた人気脚本家・鎌田敏夫
の短編小説を、『恋文』の高田純が脚本化、児玉高志監督の演出で映像化した衝撃のサスペンス・スリラーである。 狂気のストーカー女の罠に落ちていく人気作家を演じるのは、実力派俳優の今井雅之。95年は本作品と伊丹十三監督『静かな生活』等の活躍が評価され、キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞を受賞した。 作家の妻に『GONIN2』の喜多嶋舞、エキセントリックな悪女に森崎めぐみが扮し、共に難しい役どころを巧演。『危険な情事』『氷の微笑』等ハリウッド映画が得意とする“悪女ムービー”の分野に挑戦し、見事に成功を収めた快作だ。
甘くエロティックな女の誘いが、身の毛もよだつ恐怖を生み出す。さりげない日常生活にじわじわと魔の手が迫る恐ろしさに、果たしてあなたはどこまで耐えられるか…?!
|